「自分の営業傾向が見えない」を変える。
外出先でも判断に使えるMotionBoardダッシュボード構築支援 

外出や訪問が多い営業部門では、社内に戻らなければ実績を確認できなかったり、複数のデータから必要な数字を探さなければならなかったりすることがあります。今回支援した建設・建材業界の企業様でも、営業担当者が自身の契約実績や得意な商材、営業活動の傾向をすぐに把握しにくいことが課題となっていました。

本プロジェクトを担当したコクー社員は、MotionBoardとExcelを活用し、全体・個人別の営業成績や予実、得意先ごとのメーカー情報を確認できるダッシュボードを設計・構築しました。初めから完成形をつくるのではなく、試作した画面を実際に見てもらいながら、表示項目や操作方法を一つずつ調整。外出先での利用や導入後の運用まで見据え、モバイル対応やマニュアル整備にも取り組みました。

本記事では、営業データを現場で使える判断材料へ変えるために、どのような確認や工夫を重ねたのかをご紹介します。

項目 内容
業界 建設・建材業界 
支援期間 約1年間
仕様ツール  MotionBoard、MotionBoard Mobile、Excel、Power Query 
担当範囲 要件整理、データ確認・加工、設計、構築、テスト運用、改善対応、マニュアル作成 
支援形態 常駐
 営業データを、現場で使える判断材料に変えませんか? 
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お客様はどのような課題を抱えていましたか?

 

営業担当者自身が、実績や得意分野を把握しにくい

お客様の営業部門では、担当者が外出している時間が長く、自身がどの商材や工事で、
どれだけの契約を獲得しているのかをすぐに確認しにくい状態でした。

実績データは存在していたものの、営業活動の判断に使いやすい形では整理されていませんでした。
そのため、営業担当者ごとの得意な契約内容や、あまり取り組めていない領域を捉えにくく、日々の営業活動に偏りが生じることがありました。

営業担当者が自分の強みや傾向を理解し、次にどのような行動を取るべきかを考えられるようにするには、
単に数字を一覧化するだけでなく、個人別・商材別などの切り口で確認できる仕組みが必要でした。

得意先やメーカーに関する情報を、すぐに探せない

営業活動では、得意先ごとにどのメーカーの商品が取り扱われているかを確認する場面があります。
しかし、必要な情報が複数のデータにまたがっていると、確認や照合に時間がかかります。

営業担当者が判断したいタイミングで情報にたどり着けなければ、せっかく蓄積されたデータを次の提案や訪問活動に活かしきれません。
得意先とメーカーの関係を分かりやすく整理し、営業活動中でもすぐに確認できる状態が求められていました。

BIツールの導入後も、現場で使い続けられる状態をつくる必要があった

お客様にとって、BIツールの本格的な導入は初めてでした。
そのため、画面を構築するだけでは、操作方法が分からず、利用する人が限られてしまう可能性がありました。

必要な数字を正しく表示することに加え、「どこを操作すれば目的の情報を確認できるのか」
「データが更新されなかった場合にどう対応するのか」といった運用面まで考えることが、導入を定着させるうえで重要でした。

課題解決のために、どのようなことを意識しましたか?

 

完成形を決めつけず、試作画面を使って認識を合わせる

支援の初期段階では、どのようなダッシュボードが必要なのかを確認し、利用目的、表示したい指標、必要なデータソースを整理しました。

ただし、BIツールを初めて導入する場合、言葉だけで完成イメージを共有することは簡単ではありません。
「営業成績を見たい」という要望でも、全体実績を重視するのか、個人別の傾向を見たいのかによって、適した画面構成は変わります。

そこで担当者は、ヒアリング内容をもとにMotionBoard上で試作ボードを作成しました。実際の画面を見せながら、
動作や表示内容を説明し、担当者からフィードバックを受けて調整を重ねています。

初めから仕様を固定するのではなく、試作、確認、改善を繰り返すことで、お客様が思い描いている使い方と構築内容のずれを小さくしました。

見たい情報へ迷わずたどり着ける操作性を整える

ダッシュボードには、全体・個人別の営業成績や予実、得意先ごとのメーカー情報など、複数の情報を掲載します。
しかし、情報量を増やすだけでは、必要な数字を探す負担が大きくなってしまいます。

そこで、コンテナ機能や検索機能、ページ変更・ボード移動のためのボタン、データ同士を連動させるリレーション機能を組み合わせました。

検索条件として選択した項目も画面上に表示し、現在どの条件で数字を見ているのかが分かるように設計しています。
利用者が迷わず操作でき、知りたい情報へ短い手順でアクセスできることを意識しました。

営業担当者の働き方に合わせ、モバイル利用を提案する

営業部門は外出が多いため、社内のパソコンでしか確認できないダッシュボードでは、利用場面が限られます。

担当者は、移動中や訪問先でも営業数字を確認できるよう、MotionBoard Mobileの利用を提案しました。
ダッシュボードを構築すること自体を目的とせず、実際に営業担当者が情報を必要とする場所やタイミングを考えた提案です。

外出先でも自身の成績や得意先の情報を確認できることで、
データを振り返りの材料としてだけでなく、次の行動を決めるための情報として活用しやすくなりました。

データの不整合を放置せず、関係者と連携して原因を探る

テスト運用では、リアルタイム更新時にエラーが発生しました。また、ダッシュボード上に表示される数字を検証する過程で、必要なデータが正確に揃っていないことも判明しました。

こうした問題に対し、担当者は画面側だけを修正して終えるのではなく、
データベース管理担当者やウイングアーク1st株式会社と連携し、データの状態や更新処理を確認しました。

必要に応じてデータ加工を行い、ExcelのPower Queryも用いながら、ダッシュボードへ取り込める形に整えています。

BIツールは、表示画面が整っていても、元となるデータが正しくなければ判断には使えません。
構築範囲の境界にとらわれず、正確な数字が継続して反映される状態を目指して対応しました。

導入後に迷わないよう、使い方を残す

お客様が初めてBIツールを導入することを踏まえ、Boardの仕様や操作方法をまとめたマニュアルも作成しました。

構築を担当した人がいなければ使えない状態にせず、現場担当者が表示内容や操作方法を確認できるようにするためです。
画面の完成だけでなく、利用開始後に誰がどのように使うのかまで考え、運用面を含めた支援を行いました。

 

印象に残っているエピソードを教えてください

 

特に印象的だったのは、テスト運用を始めた後、ダッシュボードのリアルタイム更新でエラーが発生したことです。

営業活動の判断に使うダッシュボードでは、更新が止まったり、古い数字が表示されたりすると、利用者が安心して使えません。
一方で、原因がMotionBoardの設定にあるのか、データベースや元データにあるのかを、画面だけから判断することは困難でした。

担当者は、自身の作業範囲だけで解決しようとせず、データベース管理担当者やツール提供会社と連携。データの流れを確認し、必要な加工や調整を進めました。さらに、数字の検証で元データの不整合が見つかった際には、Power Queryを使ってデータを整形しました。

完成した画面を納品して終えるのではなく、営業担当者が日常的に安心して使える状態になるまで原因を追ったことが、今回の支援を象徴しています。

複数の関係者が関わる中でも、一つずつ確認を進めることで、常に新しい情報を反映できる運用につなげました。

 

支援を通してどのような成果がありましたか?

 

MotionBoardのダッシュボードにより、営業担当者ごとの実績や、得意・不得意な契約内容を確認できるようになりました。

自身の営業活動を感覚だけで振り返るのではなく、実績データをもとに傾向を捉えられるため、次に注力する商材や活動を考える判断材料として活用できます。

また、得意先と取り扱いメーカーの情報をリレーション機能で紐づけ、一覧やランキング形式で確認できるようにしました。
営業担当者は、必要な情報を複数の資料から探すことなく、ダッシュボード上で確認しやすくなっています。

モバイル環境も整えたことで、社内に戻るまで数字を確認できない状態から、外出先でも必要な情報へアクセスできる環境へと変わりました。

営業データを単に蓄積するだけでなく、担当者が自身の強みを理解し、次の営業活動を考えるための材料として使える土台が整っています。

成果まとめ

  • 営業担当者ごとの実績や得意・不得意な契約内容を確認できるようになった
  • 自身の営業傾向を把握し、次に注力する活動を考えやすくなった
  • 得意先ごとの取り扱いメーカーを一覧・ランキング形式で確認できるようになった
  • 外出先でも営業数字にアクセスでき、必要な情報を探す手間が軽減された
  • マニュアルやデータ更新の仕組みを整え、継続的に活用するための土台ができた

 

この経験から学んだこと

 

今回の支援を通じて、BIツールの価値は、見栄えのよいグラフや画面をつくることだけでは生まれないと改めて分かりました。

どのような場面で、誰が、何を判断するために使うのかを理解し、その目的に沿ってデータや操作方法を整えることが重要です。
今回は、外出が多い営業担当者の働き方を踏まえてモバイル利用を提案し、必要な情報に短い手順でたどり着ける画面を設計しました。

また、ダッシュボードに表示される数字の信頼性を保つには、元データの状態や更新処理まで確認する必要があります。
構築中に発生したエラーやデータ不整合へ対応した経験から、BI導入は画面設計とデータ整備を切り離さずに進めることが大切だと実感しました。

さらに、初めてツールを利用する人が安心して操作できるよう、マニュアルや運用方法まで用意することが、現場での活用を支えると学びました。

今後チャレンジしたいこと

 

今後は、BIツールの利用経験がない方や、データ活用に苦手意識を持つ方にも、業務の中で役立つ道具として価値を感じてもらえる支援に取り組みたいと考えています。

BIツールは、専門知識を持つ一部の人だけが使うものではありません。必要な情報を分かりやすく整理し、利用する人の業務や習熟度に合わせて設計すれば、日々の確認や判断を助ける身近な仕組みになります。

画面を構築するだけでなく、操作方法の説明や運用ルールの整理、利用後の改善まで含め、現場に無理なく定着するデータ活用を支援していきます。

 

現場に寄り添う業務改善なら、コクーへご相談ください


コクー株式会社では、業務改善やDX推進に向けて、現場の業務やデータの状態を確認するところから支援を行っています。

課題整理や業務の可視化、要件整理、設計、構築、運用定着まで、企業ごとの状況に応じて対応します。Excel、VBA、RPA、Power Platform、BI、kintone、CELF、AIなど、さまざまな技術やツールを扱っていますが、特定のツールを導入することだけを目的にはしていません。

どの情報を、誰が、どのような場面で使うのかを整理し、お客様の業務に合った方法を一緒に検討します。

データはあるものの活用方法が分からない、Excelでの集計に負担を感じている、
BIツールを導入したものの現場で使われていないといった段階からでも、ご相談いただけます。

 

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